0803シンガポール(Koon Seng Road)
さて、“装飾のきれいな家並み”が並ぶ『Koon Seng Road』にやってきました。
East Coast RoadからJoo Chiat Roadを700~800m位歩くとKoon Seng Roadとぶつかります。
この写真の建物はちょうど交差点のところにありました。
【FOR RENT】のようなのですが、次に行く時には何かのお店が入っているといいですね。
せっかくきれいなショップハウスなのに、閉まっているのはちょっと寂しい気もします。
1934年、イースト・コースト・ロードE番路は、競売人であり不動産業者であるチィヨン・クーン・セン氏の名前にちなみ、「クーン・セン・ロード」と改称されました。
クーン・セン氏はマラッカ出身の裕福なペラナカン商人、チェン・アー・ビーの長男です。
このクーン・セン・ロード沿いに向かい合って並ぶ2列の家屋は戦前に建てられたものです。
非常に凝った装飾が多いのが特徴で、シンガポールに残るペラナカン様式建築の代表と言えるでしょう。
これら1900~1940年に建築されたショップハウス(2~3階建ての店舗兼家屋)の最大の特徴は、道路側(正面)から見ると一件分の幅が狭く、また壁面に過剰な装飾が施されていること、ただし一歩中に入ると意外なほどに奥行きがあり、広々とした造りであるということです。
オランダの植民地であり、ペラナカン文化の発祥地であるマラッカでは当時、オランダの植民地行政方針によって建物の幅を基に家屋税が決められていました。
建物の幅さえ狭ければ税金も少なくて済む‥‥‥こうして、風通しと採光を考慮して中庭を設けた「狭くて奥行きのある家屋形式」が生まれ、シンガポールでも引き継がれたのです。
このクーン・セン・ロード沿いのショップハウスの外壁には玄関を守るようにして財運と健康、そして幸福を司る中国の守り神の装飾が見られます。
この装飾は中国本土の伝統的家屋にあるものとも似ており、花や幾何学模様のセラミック・タイルは、フランス、イギリス、ベルギーから輸入されたものであり、窓や柱などのデザインには西洋の建築スタイルの影響が濃く見られます。
道路沿い、つまり家屋の正面に施されているモチーフは中国の伝説を基にしたものが多く鹿・龍・犬などは財運と長寿を表現するシンボルであり、またこういったレリーフ装飾をさらに華々しくするために花や鳥が使われているそうです。
こういった装飾はその家のオーナーや住人の裕福さや社会的ステータス表しているのです。
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