7度目のシンガポール(ジャマエ・モスク)
『ジャマエ(チュリア)・モスク(Masjid Jamae(Chulia))』です。
ジャマエ・モスクはワカフ・モスクのひとつです。ワカフ・モスクとは個人、或いは委員会が寄進した土地に建立されるもので、イスラム教徒のコミュニティに管理が委託されており、他の目的のために利用することはできません。
1917年、同モスクはシンガポールイスラム教会議(MUIS)の管理下におかれました。
ジャマエ・モスクは早くも1825年には存在していました。
これはチャイナタウンに大勢のタミール人イスラム教徒がいたことを示すものです。
現在の煉瓦と漆喰の建物は1830年から1835年の間に完成しました。
ジャマエ・モスクはアンサー・サヒブ氏の指揮の下、インド南東部のコロマンデル海岸を出身とするチュリア・イスラム教徒商人達によって建設されました。
そのため、時に「マスジッド・チュリア」(チュリア・モスク)とも呼ばれます。
主に貿易商や両替商を営む、チュリア・インディアンの多くがクリング・ストリートに定住し、やがて、この通りはチュリア・ストリートと名前を変えました。
海峡植民地総督は1881年11月21日、ジャマエ・モスクに999年間の借地権を与え1894年に、同モスクは裁判所が任命した保管委員会の管理下に置かれました。
同委員会はシンガポールの他のモスクすべてを管理していました。
1974年11月29日にジャマエ・モスクは国の記念物に指定され、同じように国の記念物に指定された4つのモスクの中で最古の建造物と見られています。
またジャマエ・モスクは1981年11月24日、新たに999年間の借地権を認められました。
ジャマエ(チュリア)・モスクはヨーロッパの古典主義からインド-サラセン風への移行期にある建築学特徴を示し、建物のデザインは折衷的です。
建築家GDコールマンが命を吹き込んだ、そのデザインはシンプルな新古典主義的要素を持ち、1930年代のシンガポールを呼び起こさせます。
門と敷地は、ラッフルが設計した完全な街路に沿う一方で、建物と塀で囲まれた構内はメッカの方向に向かって斜めに造られています。
このモスクが長方形ではなく正方形になったのは、メッカに向かって祈るというイスラム教の指向性と礼拝方式によるものです。
同モスクには近隣の建物に特徴的な歩道や典型的なストリート・ファザード(街路に面した正面)がありません。
その規模はイスラム教建築に見られる重要かつ理想的な要素をすべて備える完全な寺院であることを示しています。
かなり長いモスクの紹介になりました。
サウス・ブリッジ・ロードに面していて、スリ・マリアマン寺院のほぼ隣に位置しているのですが、今まで見落としていました。
今回初めて訪れたのですが、モスクのかたは非常に親切で信者でない私にも快く迎えてくださいました。
そして、上記のことが書いてあるこのモスクの説明書(日本語)やイスラム教についてのパンフレット(英語)などを後で読みなさいと渡してくれました。
モスクの見学時は肌の露出の大きい服はダメなので、もしもノースリーブ・ショートパンツ等で行ってしまったらこの写真のようにガウンというかローブのようなものを借りることができます。
シンガポールではモスク・寺院などは入場料は必要ありません。
信者でもない旅行者の私達を拒絶することもせず、受け入れてくれます。
ですから私は『Donation Box』に気持ち程度のお金を入れてくることにしています。
Masjid Jamae(Chulia)
218 South Bridge Road
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